![]() | やさしいフランス語の発音―CDとイラストで楽しく学ぶ 小島 慶一 語研 2002-09 |
語学学習における発音の重要性を認識されているために、カタカナによる発音表記に抵抗を覚えていらっしゃるような方には、わたくしは、この本を自信をもっておすすめいたします。
(発音の学習は、こちら)
さて、何冊か出ている発音の本の中から、この本を選んだ主な理由は3つです。
@ カタカナ表記をせず、発音記号を使っている。
わたしは、英語の単語を調べるときにもまず発音記号に目がいくくらい、正確な発音の記憶を大切にしています。そのため、発音のカタカナ表記はとても受け入れがたいのです。
その点、この本では、IPA(International Phonetic Alphabet)という国際音声記号が用いられています。
国際音声記号というのは、外国語教育のための国際的に共通の音声記号です。つまり、フランス語だけでなく、他の言語を学ぶ際にも、同じ音声記号で学べるのです。
発音記号が辞書によって異なっていることに不都合を感じたことがあったので、この点にとても魅力を感じました。
A 舌の位置と口の開きの関係をもとに、理論的にそれぞれの発音が説明されている。
本のなかには、ある母音の解説に「アとエの中間でウに近い音」などと感覚的な説明がされているものがあります。作者の苦労がしのばれますが、思わず失笑してしまいます。
しかし、この本は、横軸に舌の位置、縦軸に口の開きをとった母音表を用いて、16の母音それぞれについて、違いを理論的に説明してくれています。
一見すると、理論的なアプローチはむずかしいように思えますが、しかし、ちょっと考えると、さきほどの例のような、感覚的な説明の方が実はむずかしいと思います。
もちろん、耳で聞いて感覚的に自分の口で再現できるような方は、このようなまどろっこしい理論的なアプローチは必要ないのでしょう。
B 本のデザインに親しみが持てる。
開いた瞬間の第一印象が、すっきりしており、好感が持てます。
それぞれの母音、子音の解説には、人間の口の構造をかたどった絵がついています。また、発音の練習用の単語にはかわいらしい絵が添えられています。
全体的にも、文字が大きく二色刷りで、とかく無味乾燥になりがちな発音の練習をなんとか楽しいものにしようという、作者の意図が伝わってきます。
(発音の学習は、こちら)
