
そろそろ、仏検の「聞きとり書きとり」対策にも、本腰を入れなければならないと、仏検準1級を受験する4ヶ月前に購入した参考書です。
以前から、久松先生のお書きになった本書の存在は知っていましたが、わたしは、これまで、聞きとり書きとりの練習からは、ずっと逃げ回っていました。
しかし、独学開始から3年5ヶ月が経過したいま、「フランス語名詞化辞典」の例文暗記が、思いのほか、順調に進み、この調子なら仏検準1級までに全例文を覚え切れるかもしれない、と思ったとたん、急に、1次だけなら合格できるのでは、と欲が出てきたのです。
そして、たとえ1次だけとはいえ、もし、本当に、仏検準1級に合格したいのであれば、今までのように、聞きとり書きとりから逃げ回っているわけにはいかないことくらいは、いくらオメデタイわたしでも、十分に分かっていました。
そこで、近所の本屋さんで、10分以上迷った挙句、前書きの久松先生の言葉に背中を押される形で、ついに観念して手に入れたのが、この「フランス語拡聴力
今後、学習の進行具合に合わせて、随時、レビューを書いていく予定でいますが、熱しやすく冷めやすい、何事にも中途半端なわたしのことですから、どうなることやら。
なお、以下は、わたしが購入の際に参考にした箇所の引用です。
引用は、次の3つのパートに分かれています。
【1】本書が目指すもの
【2】目次
【3】本書をお使いになる前に(1)学習法

【1】本書が目指すもの
「どうすれば聴こえるのか?書きとれるのだろうか?」
フランス語を学習して1年〜2年たつと、そんな壁につきあたる学生や社会人の人たちが増えてきます。
とりわけ「実用フランス語技能検定試験(仏検)の3級〜2級準備レベルの人たちからの「嘆きと焦りの声」が大きいように感じます。
「ラジオ講座をしっかり聞きなさい、テープを繰り返し聞きなさい」と型通りのアドバイスをしても、そうした焦りに効く良薬とはならないと思います。
なぜなら、聞き取りやディクテに意識を向けている方たちは、大半が、すでにそうした学習法を取り入れた経験を持っているからです。
たしかに、「聞くこと」を意識したテープ教材も市販されています。
しかし、必ずしも「耳を育て、書くことを鍛える」効率的で、段階的な構成となっているとは言えません。
前提なしで、いきなり難解な練習問題が流れてきて、かえって焦りを加速してしまう、そんな教材も少なくないようです。
それに、定価の高い本が大半で(需要と供給のバランスでしょうか?)、その意味でも「使いにくい」ことは否定できません。
また、フランス人の音声学の専門家が物した本であっても、内容は日本人の聴力に即しているのではなく、その点はどうしても不満が残ります。
本書はそうした「使いにくさ」をなくし、自身の経験に照らして最も効率的だと思われる<方法>と<順番>と<素材>とで、聴き・書く聴力を体にしみこませる→”拡聴力”を養成できると判断した内容を結晶化したものです。
あなたが「どうすれば聴こえるか?書きとれるか?」と悩んでおいでなら、本書とつきあってみてください。
CDを活用しながら、この1冊で”聴力”と”筆力”の1年分の留学体験ができますから。

【2】目次
[ウォーミングアップ+拡聴力の基礎を固める編]
聞きとりはどうして難しいのか?
拡聴力を確実に体にしみこませ、聞きとり、書きとりに反映させるポイントを整理していきます。
Leçon 1 応答文で基礎力をチェック
Leçon 2 下線部の書きとり+数字の聞きとり
Leçon 3 類音を聞きわける練習
Leçon 4 類音を含む文章を聞きわける練習
Leçon 5 Leçon 1〜4 までの力を確認
Leçon 6 liaison,enchaînement のチェック
Leçon 7 音引、無声化される表現+拡聴力準備
Leçon 8 会話文のポイントを的確に聞きとる練習1
Leçon 9 会話文のポイントを的確に聞きとる練習2
Leçon 10 今後の布石とこれまでのマトメ
[拡聴力を養う笑話・文法(文章変形)・諺・名言名句]
知らない語句は書きとれません。文法を知らないとミスが生じます。
笑い話や変形練習で基礎力を養ってから、フランスの社会のなかを生き抜いてきた、諺や名言名句で「聴く力・書く力」を一気に養成する以下の方法です。
Leçon 11 笑話での拡聴力養成1
Leçon 12 笑話での拡張力養成2
Leçon 13 文章変形による拡聴力養成
Leçon 14 諺による拡聴力養成1
Leçon 15 諺による拡聴力養成2
Leçon 16 諺による拡聴力養成3
Leçon 17 書くときの盲点になる文法:疑問形容詞
Leçon 18 書くときの盲点になる文法:過去分詞の性数一致
Leçon 19 書くときの盲点になる文法:倒置・比較構文
Leçon 20 書くときの盲点になる文法:不定代名詞・形容詞
[拡聴力を完成する雑誌・新聞記事・諺・名言名句]
これまで培った拡聴力を難解な<dictées>に結びつけていきます。
心構えはよろしいでしょうか?
なお、聞きとれなかった単語・表現は「解答・解説」の欄でしっかり復習した後、再度、チャレンジしてください。
Leçon 21 雑誌・新聞記事のディクテ
Leçon 22 諺のディクテ
Leçon 23 名言名句のディクテ
[拡聴力のチェック・解答・解説編]
解答・解説はもちろん、CDから流れてくるすべての文章を掲載しています。まず、問題に答えてから当該の頁を確認してください。

【3】本書をお使いになる前に(1)学習法
本書とのつきあい方は、以下の2つの方法があります。
(1)毎回、1課ずつ順番に着実にこなしていく方法
(2)できるまで何度も繰りかえして納得してから、次の課に進む方法
(1)(2)のいずれの方法を選ばれるかは、各人の判断にお任せします。
たとえば、仏検受験間際であれば(1)の方法をとる方が現実的ですし、数ヶ月先の渡仏に向けた準備をしたいならば(2)の方法が有効でしょう。
ところで、本書を効率的にお使いいただくには、自分自身の力を確実に把握することが不可欠です。
聞こえたふり、書けたつもりは避けてください。つまり、自分の解答は本書内に、あるいは別紙(ノートなど)にかならず書いてください。
そして、できあがった答えを「解答・解説」の欄で照らしながら、間違った箇所を何度もCDで再確認してください。
※ディクテ用に作られていない練習問題でも、CDを使い分ければディクテとしても利用できます。
もちろん、聞きとり問題の場合、すべてを完全に聞きとれる必要はないのですが、書いて確認することは、誤魔化しのない”拡聴力”を養成することにつながります。
なお、CDに録音してあるすべての文章は「解答・解説」欄に載っています。

もし、発音は苦手だという方がいらしたら、解答後に[シャドー(影)」という方法でCDの後について発音を追いかける練習をすると効果的です。
シャドーとは、多くの通訳者が実践している方法で、聞こえた音を瞬時にその後を追って発音してゆき、文章全体のイントネーションやリズムを確実に体に覚えこませるやり方です。
闇雲に「音読する」よりも効果の高い方法です。
そして、シャドーを行う場合には、できるだけ文字を見ないで、音だけの練習に徹するのがポイントです。
”書く聴力=拡聴力”の出発点と終着点とでは、かなりのレベル差があります。
本書は「次頁に載せた前提の練習問題」+「23課」の構成ですが、仏検3級準備レベルから一気に1級準備段階にまで拡張していくからです。留学1年分に優に匹敵する聴力の飛躍になります。
その飛躍を確実なモノとするためにも、きとんと自分なりの答えを用意してから解答にあたる。
頭のなかで考えただけの形なしの解答ではのぞまない。
これをしっかり守り、「解答・解説」を使って一歩一歩進んでいかれれば、比較的短時間で最終レベルまで到達できるはずです(必要に応じて辞書や参考書も参照してください)。
そして、一度最後までやりおえたら、もう一度繰りかえしてください。すべての問題をやり直さなくても、CDを最初から聞くだけでも結構ですから。
目で見て解答するとかなりの好成績をあげられるのに、聞きとる問題になると途端にお手上げ、そんな人たちが少なくありません。
ぜひ、この1冊でフランス語の聴力を倍増・拡張してください。
ただし、肩の力を抜いて、ゆっくり、楽しく進めてください・・・ね!

【関連記事】
■フランス語の聞き取り対策